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マテーラ 2. さよなら代わりの Jacob's Ladder

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以前はサッシの持つ独特な吸引力に惹かれるまま、通りを彷徨い歩いただけだったけど、
今回は見所4カ所に入れる共通チケットを購入vv
教会にもはじめて入りました(^^ゞ

写真が撮れないので内部はサイトを見てもらうとして…

その名の通り、聖ルチア を祀った
サンタ・ルチア・アッレ・マルヴェ教会〜Sante Lucia alle Malve

こちらのフレスコ画、ちょっとわかりにくいが、
聖ルチアが左手に持つ杯の中に目が2つ浮かんでいるのがわかるだろうか。

拷問によって両目を潰されるも、奇蹟によって目が見えるようになったことから、
「目の守護聖人」としても知られています。

かように、それぞれの聖人のシンボルが画の中に表現されることが多く、
聖ペトロ の鍵だとか、聖カテリーナ の本とか_

それは文字が読めない貧しい信者のために描かれたのがはじまりであっても、
アテクシのような門外編にもわかりやすいし、
謎解きみたいで面白く画が見れると思うんです。

って…知っていれば…のハナシで、いつも後で後悔するアタクシですが…(^^ゞ




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小雨が舞ったり、日が差したと思ったら厚い雲が広がったり…のヤヤこい天気。

おどろおどろしく(!)写ってしまったこちらは、
その十字架が、サッシの中で一際シンボリックに映える
サンタ・マリア・ディドゥリス教会〜 Chiesa di Santa Maria di Idris

双方の岩窟教会にいえることは、
ホントに岩をくり抜き、削った構造になっていること。

いびつに曲がった柱やノミ跡残る壁など、素朴でいて力強く、
大理石の聖堂とはまた違う荘厳さを漂わせている。

もともとこの地の石灰岩はやわらかく加工がしやすいそうだが、
これほどの規模_大広間やヴォールト、祭壇などを作るには、
多大な時間と労力がかかったに違いない。
しかもその数がハンパなく多い…ときてるのだから、信仰のチカラ、恐るべし…でアル。

思うに_自然の洞窟がい〜っぱいあったワケだから、
年代バラバラ、みんな好き勝手に「オラが祠」を掘りまくったのではないだろうか。
と〈妄想〉すると、ちょっと楽しくなってくる。




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街を離れる前、対岸の展望台に寄ってみた。

長い1日も終わろうとしているとき、
厚い雲間から、それは見事な、それは美しい Jacob's Ladder が延びていた。

特異なロケーションを活かし、多くの映画の舞台ともなったサッシ_マテーラだが、
この場所で「パッション」のキリスト磔刑の場面が撮られたそうだ。

しかし、そんなことを知らなくても、
今、目前に広がる光景は、まさに、ほんとうに、神々しいのひと言であった。
# by 21giova | 2010-04-12 23:55 | ├ マテーラ | Comments(0)

マテーラ 1. 美しく哀愁漂う岩窟住居の街

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良くも悪くも記憶力の悪いアタシだが、
10年以上前に訪れたサッシの前に、今こうして再び佇んだとき
オソロシイくらい当時の記憶が蘇ってきて、いろんな意味で胸が熱くなった。

Hotel だったか Albergo だったか、とにかく、泊まった所の名前が「Italia」だったこと。
変哲のない町の通りを抜け、目の前に突然、峡谷のパノラマが現れた時の驚きと感動。
ゴーストタウンのような住居群の中を1人歩き、猫の影にさえ怯えたこと。

今よりずっと多感だったであろう事を差し引いても、
それまで目にしてきた「美しイタリア」の対極ともいうべきサッシの姿は、
鮮烈な印象となって記憶の中に残った。


世界遺産の保有数が世界一多いイタリア。
その多くが、美しい景観や歴史地区、特徴的な建造物で占められている。

全部を見たワケではないが、
アタシも含め、訪れ見た人は、純粋にキレイだな、スゴイなと思うだろう。

しかし、ここマテーラの洞窟住居〜Sassi di Matera には、
間違いなく他とは全く違う感銘を受けるに違いない。
それくらい、特異で特別な世界遺産のひとつであると思う。




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以前はほとんど無人の、それこそ「廃墟」だったサッシも
新しく人が移り住んだり、ホテルやリストランテができたりと、ずいぶん活性化したらしい。
フムフム_標識もバッチリ出てるし、土産物屋も増えたようだ。
犬のフンも多いけど(笑)

それでもそれは、絶景パノラマビューのテラスへ至る周辺や、高台だけのような気もする。

町外れや下層部分_いわゆる低所得者住居に目をやると、
山肌と同化した人気のない人家が、上へ横へと重なり連なり、
異様で摩訶不可思議なカタチを形成している。
まるで、スターウォーズに出てくる惑星なんとかみたいだ。

あの中を1人で歩くには、今でも少々勇気がいるかもしれないが(笑)
こぅやって遠く離れて見ている分には、とっても絵心誘う風景だ。

事実、人の手と自然によって創られたサッシの姿は、たいへん美しく感動的だ。

たとえその始まりが、迫害者や貧困者のための住居だったとしても、
だからこそ感じるのだろう、ちょっとしたもの悲しさや退廃感が
その姿をいっそう美しく際だたせていると思う。
  



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ずぅう〜〜んと引くと、
街の前には、鋭くV字に切れ込んだグラヴィーナ渓谷が広がっている。

対岸の周囲一体は、州立ムルジャ公園となっており、
マテーラの街と同じく世界遺産に指定されている。

中には自然の洞窟が無数にあり、
それらを利用した岩窟教会が数え切れないほど残っているのだという。

なるほど、公園の正式名称が「考古学歴史自然岩窟教会公園」となるワケだ。
スゴイ!名前も長いよっ!(↓) (笑)


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Parco Archeologico Storico Naturale delle Chiese Rupestri del Materano
# by 21giova | 2010-04-09 23:26 | ├ マテーラ | Comments(0)

アルタムーラ 4. フェデリーコ2世が建てた唯一の大聖堂は、細部を凝視して微笑むべし♪

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偉大な王だった以外にも、プーリアに残した数々の足跡により
この地においてその名を抜きには語れないフェデリーコ2世

カステル・デル・モンテを筆頭に、プーリア中に城を建てまくった彼が、
唯一、建立した大聖堂が、旧市街の中心にぬっくと建っている。

トラーニの大聖堂 もそうだったが、外見はとってもシンプル。

でもでもよぉおぅうく見ると__

ここぞ!という所には、ほれみんしゃい!とばかりに手がかかってる(笑)

その表情がなんともいえずエエ味出してて、
ホラホラ〜と見つけては、眺めるのが楽しいンですな〜




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正面扉の上部を飾る細やかなレリーフ。
左端でユダがキリストに接吻してる_そう、最後の晩餐のシーン。
ひぃふぅみぃ〜と思わず数えてしまいまったわい(^^ゞ

ここで注目すべきは…

最後の晩餐〜食卓に並ぶ魚や杯を、立体構造を無視して手前に見せる…という
すばらしいアイデアである(笑)

なんかスゲ〜!!と感嘆してしまった恐るべき職人魂!
まさに感動の食卓でアル。




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いやん、見ないで♪ ってか撮らないで!(怒 by Eve)
コレはアダムとイヴの楽園追放ですね。

なんでアンタ (Adam) が胸隠してるのさ!って
ツッコミたくなるのが関西人の悲しいところ(笑)

じゃなく_

扉回りには、聖書のワンシーンがいろいろ掘られており、
そのどれもが、素朴でユーモラス。
思わず頬が緩んでしまう。

こんな「見方」してたら信者に怒られそうだが(笑)、
こんなトコ見つけてはニヤケられるのも、街が持つのんびりとした空気のせい。

ほんじゃま、そこのBARで
冷たいグラニタでも飲んで一休みしましょうか♪



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Città di Altamura
# by 21giova | 2010-04-01 23:29 | ├ アルタムーラ | Comments(0)

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