ガッリーポリ 2. ゼピュロスが舞うサレント半島最西端の町
2010年 12月 28日

新市街から1本の橋でぶら下がっている旧市街は、
まるでソレ自体が1つの小島のように独立している。
1周3キロあまりの外周路は、フラリと歩いて小一時間。
どこに立っても見事なまでの水平線が目の前に広がり、潮風が心地よい。
遮るものがない中で、風に乗って雲がぴゅうぴゅう流れていく。
西風の神ゼピュロスが、楽しそうに雲を追っているかのようだ。
サレント半島の最西端、ガッリーポリ。
陸地を挟み、まさに正反対に位置するオートラントの朝日とは反対に、
この海に落ちる夕日は絶景だという。
夏の日は長く、日が落ちるまでまだまだ時間がかかりそう。
夕日はどうだろう。見れるかな?

メイン通りは土産物屋も多いけれど、
1本裏手を歩けば、ホラ。
コレは売り物ではありません。漁に使う魚籠がぶら下がってマス。
海に縁遠い所に住んでいるせいか、
アタシは海辺の町_港町…というのに無性に惹かれる。
パラソルの花咲くリゾート地ではなく、
大きくもなく、小さくもなく、
市場があって、野良が走り回り、
潮風に夕げの匂いが混じり、
ポンモドーロの詰まった袋を下げたマンマが歩いてる。
つまりは_生活の息吹が感じられるそんなところ。
そうゆう意味では、ガッリーポリは、まさに理想の港町vv
もちろん、最盛シーズンになれば、観光客で溢れかえるんだろうけど…ね。

出ました!伊国での絶対的法則!
「ベンチでたむろするジイちゃんたち」
これが「バアちゃんたち」というのは、ほぼ、ない(笑)
きっとお天道様が落ちて海が真っ赤に染まるまで、
カルチョやら政治やら、天気やら魚の値段やら…と、話こむのだろう。
たとえソレが暇つぶし…であっても、なんて贅沢な過ごし方なんだろう。
ガッリーポリ…とは、ギリシャ語で「美しい町」を意味するそうだが、
空と海に囲まれたこの美しい町には、かくも大らかな時間が流れている。

海辺のリストランテで夕日を見ながらワインを傾ける…という「夢」は、
目星の店の開店が遅くて断念 (TOT)/
なんせ宿まで内陸横断!して帰らないとダメだから、夜更かしはできない。
で、魚市場のオイちゃんが教えてくれた店に行くことに。
大皿に盛られたこちら、魚貝の豪快トマト煮込み♪や、
ムール貝はそこそこウマかったのだが、店の雰囲気は暗いしサービスも△で、
及第点にはちくと遠い店であったのが残念であった。

食事を終えて外に出れば、アララ、ぽっかりお月さま。
オレンジ色に輝く新市街の灯りが美しい。
夕日の名残をかすかに残す、夜になりきれない夜空はしかし、
刻一刻と、漆黒の闇に変わろうとしている。
帰りの運転手になったアタシ。
みんなが、またさっきの店でジェラート食べてる間に (TOT)/
エスプレッソをダブルで流し込み、帰路へのハンドルを握る。
こんなことならガッリーポリに泊まればよかった…と思うも後の祭り。
眠くても誰も寝れない…(笑) という真っ暗恐怖!な夜道を、
冷や汗かきながら帰ったのでありました。
(たとえ大きな幹線道路でも、街灯がほとんどない!のでアル)
夕日とワイン…を果たすためにも、またいつか訪れたいな。
もちろん、今度は泊まりで…

Città di Gallipoli
ガッリーポリ 1. 魚市場とグラニタと…
2010年 12月 20日

サレント半島は、南端、サンタ・マリア・ディ・レウカ止まりだったので、
今回は、西の端、ガッリーポリ〜Gallipoli まで是非行ってみたかった。
ガッリーポリの新市街を抜け、ピョッコリ出てる街の突端、旧市街に車を停める。
降りた途端、潮の香に負けないくらい魚の匂いが漂ってきたのは、
すぐそばに魚市場があったから。
人もまばらで盛りも減っており、朝の賑わいには遠く及ばないが、
それでもまだ生唾モノの新鮮な魚貝類が並んでいて、
立ち止まっては、コレは焼いて、アレは刺身で…と妄想にふけりながら見つめてしまう。
コレって魚好きニッポン人の性でもあると思う(笑)

店の多くは半露天形式で、
店頭のでっかいステンレス台にドッカと「商品」が並べられている。
たとえばアジアの同じような店に見られる小汚い感は全くなく、とっても清潔。
操舵輪にチェッカータイル。オマケにグリーンもちょっと置いて…と、
ガッリーポリの海の男は、なかなかのシャレ者と見た。
そして…
「オレも一緒に撮ってくれよ?!」とカメラに入る、気のイイ連中でもあった。

街に入る前に、魚市場の近く_旧市街に入る通りの角にある Gelateria でひと休み♪
ジェラートはもちろん、グラニタやヨーグルト!など、
いつもなら数秒で注文を決めるアタシでさえ、十分以上迷うほど種類が豊富!!
手作りのソレは、素材を活かした上品な甘さで、かつエコノォ〜ミコ。
これなら朝昼晩、毎日食べたいわ!って思うほど美味だった♪
酸っぱ甘いヨーグルトや、清涼感いっぱいのグラニタが◎
お店もキレイだし、外のベンチで港を眺めながら食べれるのも◎
サンタ・マリア・ディ・レウカ 2つの海が出会う南の果て
2010年 12月 05日

サレント半島の先っちょ Santa Maria di Leuca への道。
ちょっと狭いし、カーブもクネクネ、対向ヒヤリ!だが、
空と溶けゆく青い青いアドリア海を眺めながらのドライブは最高♪である。
山を登り下りして走ったヴィエステまでの道は、
木立の間から時おり見える海がキレイだったが、
ここは目の前常に水平線!!で、
ああ〜今、半島沿いを走ってるんだな〜という実感が沸く。
以前来たときも充分泳げる季節だったのだが、
1人で水着もなかったので、ボートに乗って終わり…だった。
だからね、そら〜楽しみにしてたんです。
「かかとの先っちょ」で泳ぐことを……
Kちゃん好みの岩場な海は、がボォ〜!と突然深くなって、
海底には、お約束のウニがゴロゴロ転がってマス♪
だからか子供がいなくて、まったり静かなおとなビーチ。
そう…まさにアダルティなシーンが…(笑)

お天道様もテンテン照ってて暑いんだけど、なぜか海の水はビックリするほど冷たい。
それはもぅインチキみたいにつべたくて、
いつの間にか半死人のような唇になってる始末(笑)
だからちょくちょく上がってはデッキチェアで暖を取っていたのだが、
この若いカップルは、ずう〜っと海中で抱き合ったまま。。。
そないに抱き合ってたって寒いやろ?
早くチュ〜して、上がってきたらイイのに(笑)
アモ〜レの国、伊国のこと。こんな風景は日常茶飯事で慣れてるけど、
なにせ眼下、真っ正面にいるもんだから、ついつい目がいってしまう(^^ゞ
見てる方が寒いがな(^^ゞ
まだ本調子じゃないダンナTはず〜っと寝てたし、
我々も、冷たい海に1時間ほどでギブアップ。
思えばまだ6月の半ばだもんな。
れレウカの海水浴は、プルプル震えながら早々に幕を閉じたのでありました…(合掌)

向こうがアドリア海。手前がイオニア海。
岬を境に2つの海が出会う場所。
その上を、東へ西へと、今日も太陽が昇り沈んでいく。
なンにもない小さな町だけど、
初めて来た時に、プーリアの先っちょまで来たぞ〜!ってすごく感動したからか、
この場所に立つと、この国の最果てに来たような気がする。
だからアタシにとって、ちょっとだけ特別な場所なんです。
サンタ・マリア・ディ・レウカって。

Città di Castrignano del Capo (Santa Maria di Leuca)