オートラント 2. こちらはリゾーティなマッセリーアです♪
2010年 10月 20日

設備はもてぃろん、HPがキレイだったのと、ご飯のメニューが美味しそうだったのと、
Touring Club Italiano やら Michelin やら Slow Food の推奨があったこともあり、
一にもなくソッコ〜決めた今宵の宿。
オートラントから3キロちょっと。
例によって看板も何もなく「野生の勘」で見事辿り着く。
こ〜ゆ〜時は、素直に自分たちを誉めてやりたいと思う(^^ゞ
ダメもとで「眺めのいい部屋お願いしま〜す♪」とリクエストしておいたら
まぁ〜2階からの眺めがご覧のようなとっても良い部屋を用意してくれたvv
小さいながらもテラスがあって…いや〜ん♪海見えるやん (幸)
何でも言ってみるもんでアルvv
昨日と同じマッセリーアながら、郊外にあるからだろうか。
とにかく敷地が広大で、ちょっとした Grotta〜洞窟まである。
こジャレた宿泊棟は後から作ったと思われるが、
ツイと裏手をのぞけば、のどかに畑が広がってて、その緩さがまたイイんだな(笑)
昨晩のマッセリーアはまんま地主さんの家!って感じだったが、
こちらはゆったりリゾーティな雰囲気である。
もちろん、それぞれどっちもイイのだけど。

アタシたちの方が広い部屋だったみたいで、夫婦には申し訳なかったが、
バスルームも快適清潔♪まぁとにかく広くてキレイな部屋であった。
冬場だと寒々しいタイルの床も、今はヒンヤリ気持がよくて
裸足でペタペタ歩き回ってしまったよ(^^ゞ
ああ〜こりゃ嬉しいわ〜♪と喜んだのは、壁を凹ませた荷物置き場があったこと。
ど〜ってことないかもしれないけど、案外、こ〜ゆ〜のないのよね。
といっても、なんだかんだと出したりしまったりするのに
結局床の上で盛大に「店開き」しなきゃなんないんだけどね(^^ゞ
*Masseria PANAREO
オートラント 1. 空と海の青に包まれる街
2010年 10月 09日

レッチェから再び南下すること1時間余り。
今宵の宿の街、オートラントへ到着である。
晴れた日には対岸、ギリシャの島影も見えるというオートラントは、
岬のとんがりを除けば、街としてはイタリア最東端に位置する街でもある。
曰く、イタリアにおいて一番最初に初日の出が見られる街でもあり、
みんなで楽しく日の出を拝んで祝おうぜい!なイベントが、毎年、盛大に行われるそうだ。
が、反対に、海からの異国の侵略にも度々脅かされ、悲しい負の歴史も負ってきた。
無数の戦いを刻んだ堅固な要塞が今も残っているが、
時が流れ、現在は海辺の静かなリゾート地となっている。

ギャボ〜!!水着着てくればよかった!!って地団駄踏むほどキレイな海♪
こんな近くからでも、岩陰が見える透明度。
オートラントの水質は、イタリアでも1.2位を競うほどキレイなんだそうだ。
夕方といえど、この青さ!まだまだ充分入れたに違いない。多分…
ヴェイステでは天気悪かったもんなぁ〜と
タメ息をつきながら海を眺めるアタシたち…
海辺のリゾート地といってもお澄まし感は一切なく、
この左手には、ジモティたちが家族と一緒に楽しむ和やかなビーチが広がっている。
そこまで行かなくても、
たとえば今、この岩場からザッブン!したって全然構わない大らかさがある。
ホント、しまったぜ!

小一時間あれば一周できる旧市街は、
白い小径あり、アーチが作るトンネルありと、趣たっぷり。
お約束の土産物屋や、ちょっとオサレなギャラリーなど、そぞろ歩きも楽しい。
そうだな…
ヴィエステよりもそっと落ち着いてこぢんまりした感じがオートラントですかね。
このフクロウ、とっても気に入ったんだけど、重いので断念。。。。
南らしい素朴で鮮やかな色遣いの陶器類は、
どれも心惹かれるのだが、どれも買うには勇気がいる(>_<)//
仕方ないから(?) Gelateria でグラニタを食べたんだが
これがウマかったのだ〜〜!!
BARの店頭でグルグル回ってる「グラニタもどき」で泣くよりは
(アルタムーラのがそうだった…(泣)
ちゃんとしたGelateria で喰うべし!ってつくづく思ったよvv

ゆるやかな坂を登った高台にある大聖堂〜 Cattedrale は、
レッチェのフルコースの後で見るには、ホッとするような簡素な美しさ。
西日を浴びてやわらかく光り、1日の最後を優しく包み込んでくれるようだ。
以前来た時は撮れたんだが、今回はイスが邪魔で……
床一面を飾る、なんともユーモラスなモザイク画 が必見!
人間やさまざまな動植物が織りなす世界観は、
宗教的なメッセージが潜んでるのかもしれないが、どこまでも牧歌的で微笑ましい。
そんなモザイクと対極にあるのが、礼拝堂を埋め尽くす人骨である。
これは、1480年、トルコ軍の侵略を受け街が陥落した際、
イスラム教への改宗を拒んだ800人の遺骨であるという。
モザイク画が作られたのは、この戦いの300年ほど前ではあったが、
殉教者たちがこのモザイクに囲まれて、今は静かに眠っていると思いたい。
だからこそ、美術品ともいえるモザイクの上で、今日も人々が祈りを捧げているのだろう。

Città di Otranto
レッチェ 4. 炎天下の下、頭もココロもいっぱいイッパイ
2010年 10月 06日

通りに角にと、そこら中にゴリゴリなバロック建築が建ち並んでて、
心も目も休まるヒマがない。
マルティーナ・フランカのバロックとはまた違い、
レッチェのソレは盛りが多いからか、発するパワーが桁違いに強い。
見て見て見て〜!と迫ってくる肉食系だ(笑)
こんなデコラ攻撃、他の街じゃあ〜あり得ないから、眺めていて非常に楽しいのだが、
そのうち胸がいっぱいになってくるのも事実(^^ゞ
レッチェの人はこれらをずっと眺めて暮らしてるんだな。
ある意味エライよな…って思う(笑)

教会だけでなく、フツ〜の家でもこんな具合。
「なぁ〜おい、オレらってくどい?」
「う〜ん。ボチボチちゃう?」
こ〜やって何百年も2匹仲良く会話してきたんでしょ〜ね。
絡みあう視線が、何やら意味深(笑)
といっても、壁面に柱飾りが施されてるから、裕福な商人の館だったと思われマス。

サンタ・クローチェに隣接してる市庁舎(多分) もこんな具合。
窓をグルリと一周してるヒダヒダ飾りに注目!
否応なしに目につくけど、
わざわざ探して突っ込みたくなるのが、ある意味ミソvv
なんか「ハイ」になってきたわ(笑)

今晩は宿で夕食がついてることもあったけど
カンカン照りの太陽とバロック攻撃にやられて、みんな少々ヘタれ気味。
街に入る前に「事件」もあったし…(^^ゞ
通りのBARでパニーニをつまみ、ビールでノドを潤す。
酔う間もなく蒸発してしまうだろうが、冷えたビールは、まさに天国の1杯♪
一瞬だけでも元気になるのがまたコワイ…
それでも「買い物」となれば、また別のエネルギーが沸いてくるのか
せっかく伊国にいるのに、案外、店がなくて困るやん!な〈Mandarina Duck〉をついに発見!!
さすがレッチェ!大きな街デス♪
スーツケースを買い換えたかったK嬢、一回りでかいソレをゲットし大喜びvv
「免税手続きができないけど、その代わりまけてあげるわ♪」なんて言ってくれたけど、
免税マークあるから、できない…じゃなくてやり方を知らなかったんじゃ?
…とは言いませんでしたけど…(^^ゞ
釣られてMちゃんもアタシもそれぞれバッグを購入。
オンナのショッピング連鎖はホント恐ろしい……

白昼ゴーストタウンを歩いてるのは、奇特な観光客くらいなもん…なのだが、
結婚式のカップルを4組ほど見かける。
レッチェだけでなく、伊国で結婚式に出会う確率は、
マンダリーナの店を見つけるよりはるかに高い(笑)
強い陽射しの下、色を失いモノクローム化してる街に
花嫁の白いドレスが、涼を運ぶ一輪の花のように浮かび上がるのでした。

Città di Lecce
レッチェ 3. レッチェバロックの真髄ココにあり!
2010年 10月 03日

豪奢でデコラティブなバロック建築で溢れるレッチェは、
別名「バロックのフィレンツェ」と言われている。
甘美なるその響きに誘われ、初めてこの街を訪れた時、
アタシは、感嘆の目でそれらを愛でたものだ。
がしかし、彼女を見た時だけは、不謹慎ながら笑い出してしまった(^^ゞ
今まで伊国でたくさんの教会を見てきたが、
「この人」ほど自己主張が激しく、着飾ったご婦人を、アテクシは見たことがありません。
では、ご紹介いたしましょう♪
こちら、Basilica di Santa Croce 〜サンタ・クローチェ聖堂…デス!!!!
約7年振りの再会だったが、やっぱりニヤニヤ笑ってしまった。
だってコレ、スゴすぎるでしょ?やり過ぎでしょ?(笑)

フラットな部分がないんじゃないか?ってくらい
そこら中が彫刻で飾られており、見てるとクラクラ酔いそうになる。
およそ目に入る部分_張り出し部分の底辺さえも抜かりはなく、
ご覧の通り、まぁ見事な花弁が彫られている。
彫刻と絵画が一体となった総合芸術=レッチェ・バロックと言われてるそうだが、
確かにコレは立派な芸術作品でありマスvv
ほんのり黄味がかった石灰岩は、もちろんレッチェ産。
他地域のソレよりも柔らかく、加工しやすいのが特徴なんだそうだが、
このファサードを見る限り、とても「石」でできてるとは思えない。
まるで、粘土をコネコネして貼り付けたみたい。
このまま窯に入れたら、陶器になりそうだ(笑)
ってか、獣の前脚を「誰か」が掴んでる〜〜!!ぎゃぼ〜!(恐)
という発見も、ある(笑)

聖人天使に、果実に草花、おどろおどろしい異形のモノたち。
腹筋割れてるけどデバラな四美神 (笑) など、そのモチーフも多種多様。
しかもどっかユーモラスかつホラーで、見ててホント飽きない。
できればオペラグラスで隅から隅まで観察してみたいものだ。
そう…コレは、日暮らし門_
眺めていたら日が暮れてしまったという〈陽明門〉に通じるモノがある!
家康公にも見せてあげたいわ〜♪♪
きっと手を叩いて喜ぶと思うなぁ〜(笑)

遠くてわかりにくいが、
彫像が着ているローブにも細やかな模様や裾飾りが刻まれており、
まぢ、どっこにも手抜きがない!
ミケランジェロも真っ青な微細で立体な彫り物には、
見てくれ、どぉ〜でぃ!という、石工たちの技術の粋が詰まってるのだろうが、
こぅなったら、とことんいきますか?という「執念」さえ感じられる。
石庭のように「引き算の美」を良しとするニッポン人は、
だからド胆も抜かれるし、アタシのように笑ってしまうのだ。
あまりに「足し算」が多すぎて…(^^ゞ
というものの、下半分は、途中で資金難のために頓挫したかのようにアッサリしてる。
こ〜ゆ〜とこ、よくわかンない(笑)

大通りから1本中に入った所、ホントにこんなとこにあるの?ってくらい、
狭い道を通り抜け辿り着くサンタ・クローチェ聖堂。
下町然とした通りの向こうに、
この街で一番優雅で、豪華で、壮大なバロック建築がある。
レッチェに来たらコレだけは見ておくべし!
コレだけ見るためにレッチェに行くべし!
それくらいスゴイ教会だと思うし、
レッチェバロックの全てが、ココに詰まっている。