アマトリーチェ5. コックじゃなくてスイマセン(笑)
2009年 09月 28日

旅の最後は、やっぱアグリがいいよね〜と選んだのは、
その名もズバリ!Agriturismo Amatrice
(サイトがリニューアルされてキレイになってるぅ〜!)
昔の地主の邸宅を改装したそうで、
馬小屋の名残が階下に残る、アグリらしい立派な佇まいである。
誰もいなくて勝手に中に入ったら、女主人の Benni は宿泊客と居間で歓談中。
ほへえ〜〜部屋ン中があったか〜い〜♪♪って見ると……
部屋の中央に鎮座してる暖炉の中で、パチパチ薪が燃えてるではないかっ!!
まだ9月入ったばっかでっせ〜!昨日アタシは泳いでたんでっせ〜?!
とビックリしたけど、この冷え込みだもの、ムリないか…(>_<)//
その Benni
「あ〜ら来たわね。で、あなたたち何?コックなの?」
「はい〜〜???」
いきなりのご挨拶でまたまたビックリしたが(笑)
よくよく聞くとあたしがメールで、
「あなたの作った本場のアマトリチャーナを食べたい食べたい!」
って「執拗」に書いてたから…らしい(^^ゞ
だってサイトに「アマトリチャーナのレシピ」も載ってたし
何より〈アマトリチャーナ〉作ってるあなたの写真に惹かれてこの宿に決めたんだから…(笑)
「なぁんだ、そぅなの」って、いきなりテンション下がる対応にもワロタけど
気っ風のいい、チャキチャキした Benni 女史でありました♪

タンクのお湯が途中で切れちゃって、
寒い思いをしたK嬢はちと気の毒だったが(笑)
かわいい小物で彩られた部屋は、
女性オーナーと、山の宿らしいあたたかみが感じられる。
が、その部屋も………
持ち込まれた我々の荷物に占領されて、一瞬で足の踏み場もないほどに…
だって明日、帰るんだもん…クスン。荷物整理しなくちゃ…クスン。
買ったモノをどんどこトランクに放り込める車の旅は、
最後の晩に悲劇となって襲いかかってくる。
スーツケースの許容量をはるかに超えた___なんなん?この荷物?!
あらゆる隙間にブツを押し込み、かつ、平らに詰めていく、
あ〜でもない、こ〜でもない…と、まるでパズルのようなパッキング!
自分でもエライと思うが、
この「技術」は、今や人間国宝並みに上達していると思う(笑)
ってか…考えて買えばイイんですけど…ね
アマトリーチェ4. 食べれる枕?!グアンチャーレ
2009年 09月 26日

リュック担いでイタリアを回った貧乏旅行時代。
食費を節約するために、パスタは一番安いポモドーロと決まっていた。
大好きだったから毎日食べても平気だったし、
定食屋のみそ汁の如く、ポモドーロがウマければ他の皿も全て美味しかった。
それでも時々アマトリチャーナを食べては、ちょっとした贅沢を楽しんだ。
コレが南になるとペスカトーレになるんだが(笑)
とにかくこの3つは、大好き定番パスタとして思い出深いモノがある。
イタリアを去る前、最後にどこに行こう?と地図を見ていたとき、思わずアッ!と、声が出た。
アマトリーチェって「アマトリチャーナ」のアマトリーチェよね? ←早口ことば?(笑)
こんなところにあったんだ〜!?と。
だからもぅ〜イチ、二もなく決めたのです。この町に行くことを。
そして恥ずかしながら、あたしは知りました。
パンチェッタではなく、グアンチャーレを入れるのが
この町の名を冠したほんとうの「アマトリチャーナ」であることを。
グアンチャーレ〜Guanciale とはブタの頬から肩(首) にかけての肉で、
日本でいうところの「豚トロ」にあたる脂身の多い部位である。
肉屋に入るとホラ、ズラリと吊されたグアンチャーレがっ!!
うわぉう、こんなん初めて見たよっ♪
壁が大理石なンにも驚いたが(笑)、寒さが厳しいこの地では、
これで自然の熟成庫になっているのかもしれない。

カタチも生々しさもプロシュートみたいだが、
実際こっちの人は、薄く切りパンにのっけて食べるんだとか。
冬の間の、美味しく大切な保存食でもあるんだろうね。
Guanciale とは「枕」という意味もあり、グアンチャーレ好きの食いしん坊が
アタマを乗っけて寝てるとこ思い浮かべるのも楽しいかも……しれない(笑)
アマトリーチェ3. 寒空の下の小さな町
2009年 09月 24日

まだ早い時間だというのに、どんより暗いアマトリーチェの町。
雨は止んだけど、見えない水滴が残ってるかのように、
じっとり冷たく重い空気が辺りを包み込んでいる。
メインストリートは、わずか200mほどで終わってしまうほどあっけなく、
この天気のせいか、とてももの悲しく地味に感じてしまう。
もし晴れていたら__
この通りの背後に、雄々しく美しい尾根が見えただろうに。
天気のせいにするのは酷だけど、
お天道さまのご機嫌ひとつで、町の印象は大きく左右されるものなのです。
歩いていても寒さが身体に染みこんできて、
ここはひとつBARで、カフェ・コレット〜Caffè Corretto を飲むとしよう。
お兄ちゃんに目配せで「もっと入れてよ♪」と、グラッパをたっぷり。
砂糖もたっぷり入れてグイ!と一息にやれば、アッという間に、身体に火が入る。
ああ、美味しい♪
今はすっかり食後のコレット…が定番だけど、
真冬の寒い時にイタリアを回っていた時は、
朝から景気づけによくコレを飲んでいたものだ(笑)
ポカポカ身体も温まってきたから
「お目当て」の店をのぞいてみようか♪
アマトリーチェ2. 歩くペコリーノにヨダレする
2009年 09月 15日

外に出ると、足下シンシン…縮み上がるほど冷え込んで寒い。
昨日まで泳いでたし、まんまビーチ気分でペラペラのワンピース1枚だったあたし、
文字通り寒さに震え上がる。
てっきり雨のせいかと思ったら、アマトリーチェって、イタリア最大の国立自然公園、
Parco Nazionale del Gran Sasso e Monti della Laga の中にあるんだvv
背後にそびえるのは、グラン・サッソ〜Gran Sasso をはじめとする2500m超の山々で、
その峰が、アブルッツォとラツィオの境界線にもなっている。
だいたいアマトリーチェの町自体、標高950m以上の所にあるんだから
こらあ〜寒いはずだべさ!!
スカンノ〜シルヴィの気温差もかなりあったが、全く今回の旅は、耐久レースみたく「寒暖差」が激しい!
よく風邪引かなかったもんだと、感心しておりマス(笑)
さて、そのアマトリーチェまであと少し…という時に
横の茂みからワラワラなんか出てきましたよ〜!
ストップスト〜ップ〜!!
ヒツジにヤギさんのザッザカ行進だ〜い♪
ってか、どこにも「人間」が見あたらなくて、
賢いワンちゃんたちが、前に後にと走り回って、彼らを誘導してる。
エライなホント…(TOT)//

アスファルトの道に、カコカコ木琴のように響く蹄の音と、
雨に濡れた空気中に漂う、濃厚なケモノ臭!!
ソレを嗅いだとたん、ムクムクと目覚めてしまいました_
え?何がって食い気が……(爆)
一度そぅなるとどうしても、きゃつらが「食いモン」に見えて仕方ない…
実際、腹も減ってたのだけど、たまらんなぁ〜〜と我ながら呆れマス(^^ゞ
以前シチリアで、巨大な牛の大群と遭遇した時にゃあ〜
「カミサマど〜か目があいませんよぅに…」と、クルマん中で縮みあがってたけど、
これくらいなら余裕のよっちゃんで、ホラ、写真も撮れるよん♪♪

群から離れた子どもを、ホラホラこっち!と迎えに行くお母さん
そのお乳が、はち切れんばかりに膨らんでる。
そんな姿を見て、さすがにウマそう!とは思えないが
秘かにあたしの「いぢきたない性根」を読んでいたのか…
後で写真見たら、宇宙人のように目が青く光ってて、ビックラしましたわい。
いや…なんてことない人サマで言うところの「赤目」現象なんだが、
食い気もほどほどに…って事ですね(笑)
さぁさ道草はこれくらいにして
早く町に入ろうぜぃ〜
アマトリーチェ1. 向かうはラツィオ最北端?!
2009年 09月 12日

アブルッツォを離れ、西へ進路を取る。
ラスト1日、ローマでゆっくりしてもよかったのだが、
人が多い、物価が高い…と、すっかり大都市恐怖症になってるあたしたち。
最後もやっぱり小さな町に寄っていこや♪と、アマトリーチェへ向かう。
さて…あたしは自称 “アッパレどこでも晴れオンナ!” で、
旅先で雨に泣いた記憶がない。←忘れてるだけ?(笑)
が、アスコリ・ピチェーノ辺りまで来たとき、お空ピカピカゴロゴロの激しい雷雨に見舞われる。
なんせ今までワイパーなんて使った事なかったから、
「げええ!!!ワイパーどれ?どこ?!」と大慌て!
テキト〜に回したのがウィンカーだったり(ありがち(笑) 危うく路肩に突っ込むとこであった(^^ゞ
この雷雨のせいで、寄ってこ♪と思っていたアスコリ・ピチェーノ(マルケ)はスルー。
途中、看板を見つけてヨダレが出たノルチャ(ウンブリア)もスルーと相成った(TOT)/
州境だからか、いろんな州がキュルキュル入り組んでて、看板見るのも忙しく、また楽しいが、
思いがけず見知った町の名が出てきたりして、
ああ〜このまま行けばスポレートなんだ、と思うとちょっと不思議な感じもする。
こうやって行く先表示を辿り、気ままにクルマを走らせるのも楽しいだろうな。
ちなみにアマトリーチェはラツィオ州になる。
マルケとアブルッツォの間にムリクリ押し込んだような所で、ラツィオ最北端!みたいだが(笑)
1923年まではラクイラ県に属していたそうだ。
ま、それはともかく…
この雨、早く止んでくれないかな…と念を送ってみましたら
うんうん、止んできましたよ〜♪♪