ラクイラ3. 緑に囲まれた珠玉の聖堂〜サンタ・マリア・ディ・コッレマッジョ
2009年 05月 06日

はじめて写真を見た時、なんてキレイなんだろう♪と、一瞬で恋に堕ちた。
だからたとえ99の噴水を犠牲にしても、ココだけは絶対来たかった
Basilica di Santa Maria di Collemaggio サンタ・マリア・ディ・コッレマッジョ聖堂。
「見た目」も大事だが、どんな場所にあるか…も、とっても大事!
ってことがとってもよくわかる教会だと思う。
緑の木立に囲まれ、芝の上に佇むその姿は、まるで可憐な宝石箱のよう。
上に、下に広がる空間が、シンプルな美しさを一層際だてている。
訪れる人はみな、遠くからその姿を存分に愛で、
サクサク芝を踏んで歩み寄り、仰ぎ見る。
ミラノのドゥオモみたいに、街中に突然出現するのとは違う
ゆったり、たおやかな時間がココには流れている。

ファサードを飾るのは、
エレガントなロマネスク様式の扉と、赤と白の正方形が作り出す幾何学模様。
一見、相反するようで見事な融合を魅せている。
西日を壁面いっぱいに浴びてキレイですね〜♪ウン
夕方のミサ中で写真は撮らなかったが、内部はとてもシンプルです。
円蓋下には、この聖堂で戴冠した Papa Celestino V〜ケレスティヌス5世の棺があり、
毎年8月には、多くの人で賑わう
Perdonanza di S. Celestino 〜聖ケレスティヌスの許しという大きなお祭りがある。
が…先の地震で祭壇上の屋根が落ち(!)お墓も損傷。
聖堂にもあちこちヒビが入ったとか…(TOT)// OMG!!!
*でもこの人、即位後わずか半年で法王を辞任。
「辞めたい〜」と言ったのが「ケレスティヌスの許し」なのだろうか??(違!!)

アブルッツォでも屈指のデッカイ祭りの舞台であり、
ラクイラのシンボルでもある聖堂の損壊は、住民たちの心を深く傷つけただろうが、
どっこいそこはマエストロの国、イタリアである。
何十年、何百年かかろうとも、きっと元通り修復するだろう。
この風景がまた見れることを願って…
ココではラクイラを後にすることにする。

Comune di L'Aquila
ラクイラ2. 見逃した99の伝説…
2009年 04月 30日

ラクイラの街の紋章に描かれているカタシロワシ(肩白鷲、Aquila heliaca)
そぅ〜なんです。Aquila〜アクイラとは、ワシの事なんですね〜♪
街ができた当時は、アクイラと呼ばれていたそうデス。
すぐお隣に大きな自然公園がある自然豊かな場所だから
昔はワシもぴゅうぴゅう飛んできたんでしょう。
そんな街の中心、 Piazza del duomo。
右端にちょこんと写ってる鐘塔を持つ建物が Duomo です(見えなくてスイマセン)
こんな大きな街の Duomo とは思えないほどシンプルなのは
ネオ・クラシック〜新古典主義様式で建てられたからだろう。
悪くないが、もっとこぅ、どぉおぉ〜も!的な華やかさを求めてしまうのはアタシだけでしょうか…
中は豪華なのかもしれないけど ←入ってない人(^^ゞ
この広場にとてもキレイなインフォメーションがあり地図をもらいにいく。
ラクイラ、アブルッツォの観光情報って
日本でほとんど入手できなかったから、ホント助かりマスvv
親切丁寧なお姉さんに説明をうけ
Fontana delle 99 Cannelle 〜99菅の噴水の場所に◎つけてもらう。
が・・・・・・・・
行きたかったのに、がんばったのに………(TOT)

クルクル回って止まって、降りて歩いて、上がって下がって…ってしたのに
時にはKちゃんを「斥候」にまで出したのに
なんでかわからんが、結局とうとう発見できなかったのでアル……あ"あ"あ"〜〜!!
おっかしぃなぁ〜
いま地図見ると、ごつぅう〜イージーに行けそうなのに…
駐車場と正反対の町外れな場所で、車で行ったのが間違いだったか?
時間も無くて泣く泣く断念したが、ホント残念であった…クスン。

ちなみに、ガォオゥウ〜って開けたお口が全部で 99!も並んでる…という
こんなステキな噴水ですねん(遠い目……)
都市伝説!?によると、その昔、ラクイラには99の城があり、
その城下〜教会も広場も噴水も99あったという。
「99の街」と呼ばれていたラクイラにとって、だからこの数はとっても意味がある。
この噴水もそうだし、今でも市民広場の鐘は99回鳴らされるという(凄!)

プラプラ歩いてた公園やお城
*写真:中は国立博物館〜Museo nazionale d'Abruzzo
で時間を食ったのが悔やまれるが、
半日そこらで見て回ろうとする自分たちが悪いというもの(TOT)//
この国立博物館だって、なかなか立派なコレクションじゃないですか!
と、よくできたサイトを見て、今頃勉強してるあたし…
相変わらずダメダメちゃんデス……(合掌)
ラクイラ1. 聖人が眠るサン・ベルナルディーノ聖堂
2009年 04月 29日

フラスカーティから高速に乗って、いよいよアブルッツォに入る。
ローマからも、アドリア海からも約100km。
ちょうど真ん中に位置するのが、アブルッツォの州都 L'Aquila〜ラクイラである。
L'Aquila。先日の大地震で大きな被害を被った街である。
07年当時、私たちが訪れ見た街の姿は、今はない…かもしれないが
短い滞在の間に撮った写真で、少しでも紹介できたらと思う。
ホントに少ないんだけど………(TOT)//

聖カテリーナと並ぶシエナの守護聖人、聖ベルナルディーノは
ナポリに布教に行く途中、ここラクイラで没した。
すぐさま墓が作られ、優雅な後陣を拝するルネッサンス様式の教会が建った。
それがこの Basilica di San Bernardinoである。
なだらかに広がる大階段が、教会に入る前、ひと息フッと心を落ち着かせてくれる。
街はずれにあるのだが、その分、ゆったりとしたアプローチが印象的である。
そして、シンプルともいえる内部で一際目立つのは、堂々たる聖ベルナルディーノの墓だ。
聖カテリーナが百合や書物を持つように、
聖ベルナルディーノの象徴として描かれるのは、教えを説く際用いたという銘板で、
そこには「イエス」のギリシャ語を短くした「IHS」と描かれている。
後陣の壁にも、そのマークが見てとれる。
*写真は Wikipedia より San Bernardino di Siena by El Greco
この華奢なファサードが地震でどうなったのかあまり想像したくないが、
聖人が眠るこの場所は、未来永劫変わりはしない。
それを想う人びとの気持もまた、未来永劫変わらない。
ラクイラの街も、もっともっと美しく生まれ変わるに違いない。