
バルミニから北上すること1時間。
ガヴォーイ〜Gavoi という小さな町に立ち寄ったのは、カタツムリの店(
Slow Food 協会が発行する食のガイド本 Osterie d’Italia
の中で、特に優れた店にカタツムリのマークが贈られる) があったからだ(^-^)
ほんのり塩味で香ばしく、サルド版せんべい?ポテチ?とにかく手が止まらないカラサウはしかし、軽くて持ち運びに便利で保存も効く。移動の多い羊飼いたちのために生まれたといってもいいれっきとした「サルデーニャのパン」なんです。
また、紙のように薄く、パリポリポリという咀嚼音が音楽のように_時に騒々しく、時に楽しげに聞こえることから “Carta da musica〜楽譜” なぁんてシャレた呼び名も持ってマス(^-^)
いやいや、いくら好きでもカラサウで腹を満たしてはいけない。
名物の前菜コースをオーダーしよう。
2人前から注文できるソレは、いろいろついてて楽しみデスv
若いの。熟成したもの。ミルト酒に漬けたもの。ハーブ入りのもの。あと1つ何だったかな?とにかく5種類。全てペコリーノなのがステキ♪ 爽やかなリコッタを口直しに挟みながら、ホロッと崩れたり、しっとり歯にからんだり。それぞれ異なる風味や旨みを味わいます(幸)
お次は生ハム&サラミの盛り合わせに、いろいろ野菜のカポナータ。塩漬けの豚肉とセロリをあわせたもの_やさしい家庭の味って感じで美味しかった♪が出てきた。
この頃になるとワラワラと人が入ってきたんだが、1番乗りだったアタシたち。ガランとした店内に落ち着かなかったンだけど、料理を運んできてくれた彼が着ていた寿司屋の湯呑のようなTシャツをネタに、魚の漢字の話で盛り上がって…というか、盛り上げてくれたのは楽しかった(^-^)
「俺はピッツァ担当なんだよね」と言ってたから、たまたま漢字Tを着ていた彼に、おい、お前行ってこいよ〜なんて、白羽の矢が立ったのかもしれない…とはアタシの妄想だけど(笑) ウレシイ“おもてなし”だったと、今でも思っている。
さてさて…前菜コースの〆がコチラだ。
へえぇ〜カラサウってこんな風にも使うんだね。汁気の多い具材もしっかり受け止めてますv
実際、屋外で食事する羊飼いたちの“皿代わり”になり、スプーンのように“すくう”道具?!にもなる。すごいスゴイ!いろんな意味で理にかなった“パン”なんだと感心しちゃった。
これは湿気たり破片状になったカラサウを上手に食べきる方法(レシピ)で、トマトソースでヒタヒタになったカラサウにオリーブオイル、ペコリーノを振りかけ、さらに半熟卵を潰して食す。
横のワゴンで手際よく混ぜ混ぜサーブしてくれたソレは、下のカラサウがさらにしっとり柔らかくなって、牛乳をかけたコーンフレーク_もとい、ラザニアの生地?!みたくなっていた。パンツァネッラに似てると思った。
フシギだ〜パリパリ・しっとり・フニャフニャなカラサウ七変化!今までスナック感覚で食べてたけど、いろ〜んな食べ方・使い方があるんだと、たいへん勉強になりました(^-^) いやぁ〜お腹いっぱい!
しまった!これはコレは外せないンだった!初サルデーニャなお連れ様に是非食べて欲しい
セアダス〜Seadas だ〜!
アタシも数十年ぶりに口にする懐かしのセアダスは、セモリナ粉の生地にペコリーノを挟んで揚げ、蜂蜜をたっぷりかけた超ヘビィなドルチェだ。なのに、誰もが虜になる【甘塩っぱい法則】が働いて、知らぬ間に胃袋に消えていくオソロシイ代物なんである(^^ゞ
ココでは1人前を半分にして2人に分けてくれたから助かったけれど(笑) 間違いなくどの店にもあるサルデーニャで最も有名な伝統菓子なので、胃袋と相談しながら(!!)1度ご賞味あれ。ちなみにワインや食後酒にもよく合います♪

感じのよいスタッフ、店内であった
最後にお店のことを少し。多分コロナの影響だと思う。我々が訪れたレストランとしての “Santa Rughe”ではなく、現在は
Santa Rughe Guest House という形態に変わっていた。カタツムリ認定も無くなっていたし、泊まらないと食事できないかもしれません(TT)
🍷今回のオマケ🍷