
旅も終盤。明日から7月だ。
今日は本日のゴール、カンポバッソに向いながらいろいろ寄り道していこう。まずはカンポバッソの西側にある
Oratino〜オラティーノという町に行ってみる。
全盛期は17世紀から19世紀にかけて。啓蒙学者でもあった
ジョルダーノ公の庇護により優れた職人や画家が集まり、芸術の町として名を馳せた。が、やはりココも地震の影響など、19世紀のピークを境に人口が減り、現在は1700名ほどが暮らす小さな町となっている。
ちょうどよいイメージがあったからお借りしました。
上空から見るとまるでミニチュア。箱庭みたいにカワイイ♪♪
オラティーノ全体としては中央が凹んだ蝶ネクタイのような形をしてるんだが、東側はほとんどが農地で、西側(↑ここね) に居住区がキュキュキュ〜ッと集中している。その中でさらに小さく、まん丸く固まってるいるのが中世の趣を残す旧市街になり
I Borghi Piu' Belli D'Italia に認定されている。
リレーにピッタリ?! 旧市街の外周はグルっと350m。パズルのように隙間なく家屋が詰まったその場所に、13世紀の門をくぐって入ってみよう。
セピーノの教会に似てるね。同じように鐘楼の屋根が特徴的なサンタ・マリア・アッスンタ教会。どこからでもチラリと見える黄色が、町のシンボルだということを教えてくれる。
12世紀創建だが、地震による修復が何度か入っているため内部は妙にスッキリしていて、歴史を感じさせるような“古び”は感じられない。だからササッと見るだけ。この旧市街では、気の赴くままブラブラ散歩する方が断然楽しいからだ(^-^)/
初夏という季節もよかったンだと思う (だからこの時期に渡伊するんだけど(笑) 花と緑がそこら中に溢れていて、そうでなくてもフォトジェニックな通りが、マシマシで可愛くなっている。
I Borghi Piu' 〜 の町というと、なんとなく勝手に「絵本のようにカワイイところ」と思いがちだ。実際「景観」も選出基準になるが、同じ季節でも、え〜〜これが I Borghi Piu' 〜?! と驚いたほど地味な所もある。それは決して悪い事じゃないけど、花と緑があるだけで随分印象が変わるものだと改めて思った。
家々の軒先に。ふと曲がった町角に。細く続く路地の先に。必ずといっていいほどキレイに手入れされた植木鉢がある。花好きか?と問われれば、中の下…くらいなアタシでさえ思わず微笑んでしまうほどに。
もちろん冬場はこぅはいかないだろう。でも、植物が生き生きと咲き誇るこの季節だからこそ楽しもう、美しく彩ろうという住民の心遣いや愛情のようなものを感じて、実に気持ちのよい散歩を堪能したのでありました。
旧市街以外は、いたって普通の町並みが広がってます。
そして… I Borghi Piu'〜より目立つ
Ischia イスキア の文字。しかも姉妹都市になっている。当時は
地味なモリーゼ州の山中の小さな町と、ティレニア海に浮かぶ風光明媚な島との因果関係がわからなかったんだが、調べてみてわかりました!!
ウーゴの名も曲も古すぎて知らないンだけど、エリザベス女王の御前で演奏したり、アメリカで
ペリー・コモショー(名前だけ知ってる!!) に出演したこともある実はとっても有名なカンタウトーレでありギタリストだったみたい。
*ウーゴの詳細はコチラ
でもやっぱその事実を知らないとイスキアと姉妹都市だなんてビックリするよね(^^ゞ
BARでカプッチョをクイと飲んで、町外れの公園でひと休み。眼下には、遠くテルモリまで続く
ビフェルノ川が作り出すゆるやかな渓谷が見渡せる。オラティーノもこの渓谷上にあるため、鳥になって飛んでいきたい〜♪と思うほど眺望がよい。
町の名はラテン語(か古代ギリシャ語)で「どこでも見える〜Oratenus」から来ていると言われている。どこでも見える。それはつまり、今見ているようなパノラマを意味するのだろう。正確な由来は不明だけど、実にピッタリの名前ではないか。
身を乗り出して景色を堪能していると、おやおや、向こう側にも町があるね。うん、ちょっと行ってみよう!
【オマケ】