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カストロヴィッラリ4. 好き?嫌い?カラブリアの最上級リコリス

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1人食事をしていた常連らしき男性が、
我々が食べ終わるのを待っていたかのように、声をかけてきた。
「君たち、日本から来たの?食事はどうだった?」

辛くて美味しかった!と答えると、
「ハハハ!!! じゃあ、digestivo〜食後酒も試してみるといい。ここのは美味しいんだ」
と、オーダーしてくれた。

テンテンテン…と並べられた全5種類。うわ〜!!! こんなにたくさん?!
これってご馳走?! になってイイのかしら。
うん、いいとしよう。アタシたちいちお“乙女”だから(爆)

紫色のスミレ
漆黒のリクイリッツィア
緑色のベルガモット
黄色のオレンジ
無焙煎のコーヒーは透明に…

グラスを弾けば、ド・レ・ミ〜♪と音を奏でそうなくらいキレイな色は、
見てるだけでウットリしちゃうほど(//∇//)

スミレ以外(すまぬ)どれもとても美味しくて、
ちょこちょこ口にしてるうちにすっかり酔っ払ってしまった。
表向きは消化を助けると言われるdigestivo.
しかしその実態は… “もっとアタシを酔わせて♪”な、キケンな飲み物なのだ。かなり。

さて……この備忘録を書く時に改めて調べ、知る新事実があると、
現地で知っていれば〜〜!!!と、口惜しい思いをすることが(多々)ある( ̄o ̄)
今回いろいろ味見したdigestivo の中で、シマッタ〜!! があったので、
アウトプットとして記しておきたいと思う。

それは…リクイリッツィア。またの名を甘草、リコリスという。



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ここではリコリスと呼ぶことにするとして…
イタリア人…いや、多分、欧州人全般が大好きであろうリコリス。
アタシにとっては、嫌いじゃないが好きでもない…というビミョ〜な立場で、
好んで手を出す…ましてや買ってまで口にすることは……ないっ!!(笑)
*こんな記事見つけたよv → 日本でなぜ受けない?欧米の人気菓子

しかし今回口にしたリコリスの食後酒が、とても美味しかったのと、
カラブリア産のソレは世界最高品質といわれているのを知り、興味が沸いて調べてみたのだ。
ちなみにカラブリア産のベルガモットリクイリッツィアは、共にD.O.P.認定品でもある。

まずビックリしたのが原料。これって、やん!や〜ん!!!(≧▽≦)!!!
じゃなくて…この正体はリコリスの「木の根っこ」で、
こっから抽出したエキスを練り固めた物がリコリスになるんだって!! ヒエエ〜!!!!

“甘草”という名の通り、根っこエキスに含まれる甘味成分はショ糖の50倍もあるといい、
豊かなカラブリアの大地で育ったリコリスは特に甘みが濃く、
現地では“根っこごと”売られて、サトウキビのようにかじったりもするそうだ。

また、抗酸化作用、抗炎症作用、抗アレルギー作用などなど、いろんな効能も併せ持ち、
古くは“あの”ツタンカーメン王の副葬品に、大量のリコリスが供えられていたらしい。
リコリスが世界最古の生薬と言われるのも納得である。

でもって話を戻すと…
その自然な甘味ゆえ、ピュアなリコリス(キャンディー)には砂糖が一切入ってないんだが、
そんな“ホンモノ”を作り続けて290余年。
イタリアでその名を知らぬというのが、カラブリア北東部に居を構える Amarelli だ。

2001年には、家業とリコリスの歴史を辿るMuseoも設立。
場所を確認してみると、まさにその前をシレ〜っと走り過ぎていたという、悲しき新事実。

リコリスが特に好きじゃなくても、こ〜ゆ〜食文化の事には大いに興味があるし、
い〜っぱい商品があるから、新たな“出会い”があったかもしれないと思うと、
口惜しく、後悔しきりである。



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今までアウトオブ眼中だったので気がつかなかったけど(笑)
レトロな缶カンパッケージがカワイイじゃあ〜ないですか♪
BARのレジ付近に、チョコバーやガムなどと一緒に置いてありそう。

左上の赤い“Rossano”が、最もポピュラーな商品(プレーン味)で、
コンフェッティ風にコーティングしたもの、ミントやアニスなど、いろんなフレーバーがある。
うぅむ、それなら口にあいそうだし、独特な風味も慣れればきっとクセになるに違いない。

日本でも、何気にKALDI 成城石井が取り扱ってそうなので?!
カラブリアの事を思い出しながら、今度探してみようと思う。






by 21giova | 2019-03-10 23:05 | ├ カストロヴィッラリ | Comments(0)

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