今度は1日だけだけど、しっかり滞在しますよ〜(^^ゞ
中央駅の背後に広がる、鍵爪のように曲がった湾内に、
なぜ “マドンナからの手紙”という寅さんのような名がついているかというと、、、
その昔、市民がキリスト教に改宗した時、
神のご加護を約束した手紙を、マドンナ(聖母マリア)が、メッシーナに送ったことに由来する。
彼女の髪で一巻きにされた手紙の結びには、こう書かれていたという。
Vos et ipsam civitatem benedicimus.
〜あなたたちと あなたたちの街を祝福します〜
その言葉はまんまマリア像の台座に刻まれており、
Madonna della Lettera は街の守護聖人として、船乗りたちの護り人として、
こうしてメッシーナ海峡に佇んでいるのです。
ちなみに向こうに見える陸地はカラブリアだ。
その距離、5キロあるかどうか?という近さである。
そんな海峡に「橋」を架けるか否か、長年論争が繰り広げられているけど、
今だ橋脚の1つもないのは、いかにもシチリアらしいと思う。
代わりにフェリーが運航してるのだが、
客車だけ船体に積み込み、向こうでまた繋ぐという夜行列車、コレがもぉ〜すごく楽しい!!
雨が続く冬の北イタリアがイヤで、トリノからパレルモまで一気に南下した時。
ナポリから真っ青な海が広がるタオルミーナで目覚めた時。
と、アタシは2回利用した事があるが、客車を切り離しフェリーで運ぶ。
こんな面倒な鉄道連絡線って、今や天然記念物級に珍しい存在!
きっと20年…いや、50年後でも橋は架かっていないと思うけど(笑)
乗り鉄ならずとも一度は乗ってみる価値、絶対!ありますよ(๑•̀ㅂ•́)و✧
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Trenitalia 例:ナポリ(約24時発)〜メッシーナ Intercity Notteで約6時間
メッシーナ壊滅状態になったのが1908年。
なんとか復興の足がかりを掴んだと思ったら、今度は世界大戦勃発という、
度重なる破壊の悲劇から再興された街は、京都のように整然とした碁盤目通りが続く。
そんなメッシーナで、湾を挟み、マリア像のちょうど対角線上に
崩壊後、再建されたドゥオーモ。
オリジナルの姿を取りもどすべく、何度も修復が加えられ、今日に至る。
一見簡素なほどシンプルに見えるけど、
美は細部に宿る…とばかりに、抑制された美しさが宿っております。
内部は祭壇のモザイクと天井が美しく、
ヨーロッパで1.2を争うほど大きななもので、その世界では名だたる存在なんだそうだ。
運良く演奏時に訪れたら、間近で演奏風景を見れるまたとない機会になるだろう。
さて、このドゥオーモ前の広場。
正午になると、ご覧のようにワラワラと人が集まってくる。
暑いので、我先に日陰のベストポジションを確保。
カメラやスマホを取り出し、首をば斜め45度に固定すると、一心不乱に一点を凝視する。
端から見るとかなり滑稽な風景だけど(笑)
我々もその輪に加わるとするか(๑˃̵ᴗ˂̵)و
みなの視線の先は…というと、
これが、正午になると動くからくり時計になっていて、
それをひと目見ようと人々が集まってるのだ。
高さ60m。ほぼ等身大な像…と、
その規模、大きさから、世界一のからくり時計と言われている立派な鐘楼である。
それでは、戦時中、機転を利かせて街を守った
2人のヒロインが鐘を鳴らすところからご覧ください♪
(注:彼女たちは3mの大女である(笑)
ライオンとニワトリのスピーカーな鳴き声にビビったが (子供たち大喜び!(笑)
スローモーながらもシッポや羽がちゃんと動いてて、なかなか精巧だ。
壁面に設けられた“からくり小窓”は全部で5つもあり、
それぞれ、メッシーナに由来する物語が展開される。
1番下の窓など、日替わりで内容が変わる…という凝りようだ。
1番上は1番大事な物語〜聖母マリアとメッシーナ使節団の話を再現したもので、
だからバックミュージックがシューベルトのアヴェ・マリアなんですね(^^ゞ
他にも、月齢や太陽を中心とした星座の位置、カレンダー付きの側面も必見デス!
今日は◎月◎日ですよ〜♪と指差してる天使がキュートだわ(笑)
鐘楼は登ることが可能。
からくり時計の“しかけ”や、対岸の眺めもスバラシイそうですよ。
(季節によって入場時間が激変するので右のインフォメ欄をよく確認すること)