ラヴェッロ2. ミューズに愛され ミューズが舞い降りた町
2015年 10月 01日

着いた早々、大汗かいたが、久しぶりのラヴェッロを楽しもう♪♪
海岸沿いの町に比べ、山あいにあるからか、どこか秘密めいた静けさがあり、
ちょっと姿勢を正して歩きたくなるようなノーブルな雰囲気が漂っている。
観光客も多く、くだけた土産物屋もあるのに…だ。
それはきっと、素晴らしい眺望や庭園といった、
他の町とは一線を画すスペシャリテを持っているからだろう。
だから、普段はもちょっと生活感溢れる町を好むアテクシでさえ
柄にもなくレースのワンピースで花を摘んでるような心持ちになる。
↑ 書いてて恥ずかしくないか?!エエおい!(笑)
……想像した人が、ゲッ!となるような戯言はさておき……

そんな秘密の花園ラヴェッロは、旅人だけでなく、多くの芸術家をも魅了してきた。
一見、他の町とさほど変わらぬ佇まいながら、
作家のアンドレ・ジッド(知らない!) や E・M・フォースター (知ってる!(笑)
が滞在したVilla がさりげなくあったり (↑)
おっと、ワーグナー通り〜 Viale Richard Wagner ってのもあるよ♪

これはワーグナーがラヴェッロで、
オペラ〈パルジファル〉の第二幕を書き上げた事に由来するのだが、
大ワーグナーにインスピレーションを与えたのは、町にとって栄誉な事だったのだろう。
ワーグナーに関係するコンサートが没後70年 (中途半端だな(笑) から始まり、
それがやがて大きな音楽祭になり、今日ある Ravello Festival になっていく。

屋外・室内、ありとあらゆる場所で、約2ヶ月間に渡り繰り広げられる音楽と芸術の祭典。
今や世界中から聴衆が集まる夏の一大イベントになり、
ラヴェッロは Città della Musica 〜音楽の町と呼ばれるようになった。
椅子を並べただけなのに、町そのものが素晴らしい舞台セットになってるのがニクイ。
耳を澄ませば、今にも音楽が聴こえてきそう♪♪

そんな景観を存分に活かしたこちらのステージでは、
音楽祭名物〈 Concerto all'alba 〜 夜明けのコンサート 〉が行われる。
ポチポチ設営が始まってて、観光客的にはちくと残念な眺めだが、
明けゆく日の光が海岸線を染めていくその瞬間を、オーケストラの音色でさらに彩る…という
とんでもなく贅沢なひと時を味わうことができる。
初めて映像で見たけど……
ひぇええ〜! な、なんですのん?! この美しさ! 荘厳さ! ( ✧Д✧)///
もし機会があったら音楽祭に行ってみてもイイな〜って思ったこともあるが (なぜか上から目線(笑)
この夜明けコンサートは一見の価値があるね!! 誰か連れてって〜♪♪

と、音楽祭の話ばっかになってしまったが、、
別に音楽祭じゃなくても、歩いて歩いて、楽しく楽しいラヴェッロの町。
本能のまま小径を辿っていこう♪
トンネル抜けたら ほら、海が見えたっ!

下っていく視線の先で、海と空が溶け合ってるのって、大〜好きっ!!
このまま歩を進めたら、蒼の世界にダイブできそう♪
ちなみに、どっかの(?!) 散歩道を小一時間ほど下り降りれば
I Borghi più belli d'Italia〜イタリアの最も美しい村〜 にも選ばれている
Atrani アトラーニ へ降りることもできマスvv

そして…ラヴェッロといえば、ここ〈Villa Rufolo〉 からの眺めは外せない。
雑誌の表紙などに使われ、目にすることも多い代表的なビューポイントだが、
全てが、ホントに全てが、匂いや色や空気までもパーフェクトに納まってて、一幅の絵となっている。
そうだね、この眺めは「下界」にいると拝めない。
ラヴェッロとっておきの奥の間といったところだろうか。
ワーグナーに天啓を与えたともいわれるこの景色。
しかしここでは、誰も彼もが、詩人に、音楽家に、作家に、画家になれるだろう。
なぜなら、この町にはミューズが溢れているからだ。
