レッチェ 3. レッチェバロックの真髄ココにあり!
2010年 10月 03日

豪奢でデコラティブなバロック建築で溢れるレッチェは、
別名「バロックのフィレンツェ」と言われている。
甘美なるその響きに誘われ、初めてこの街を訪れた時、
アタシは、感嘆の目でそれらを愛でたものだ。
がしかし、彼女を見た時だけは、不謹慎ながら笑い出してしまった(^^ゞ
今まで伊国でたくさんの教会を見てきたが、
「この人」ほど自己主張が激しく、着飾ったご婦人を、アテクシは見たことがありません。
では、ご紹介いたしましょう♪
こちら、Basilica di Santa Croce 〜サンタ・クローチェ聖堂…デス!!!!
約7年振りの再会だったが、やっぱりニヤニヤ笑ってしまった。
だってコレ、スゴすぎるでしょ?やり過ぎでしょ?(笑)

フラットな部分がないんじゃないか?ってくらい
そこら中が彫刻で飾られており、見てるとクラクラ酔いそうになる。
およそ目に入る部分_張り出し部分の底辺さえも抜かりはなく、
ご覧の通り、まぁ見事な花弁が彫られている。
彫刻と絵画が一体となった総合芸術=レッチェ・バロックと言われてるそうだが、
確かにコレは立派な芸術作品でありマスvv
ほんのり黄味がかった石灰岩は、もちろんレッチェ産。
他地域のソレよりも柔らかく、加工しやすいのが特徴なんだそうだが、
このファサードを見る限り、とても「石」でできてるとは思えない。
まるで、粘土をコネコネして貼り付けたみたい。
このまま窯に入れたら、陶器になりそうだ(笑)
ってか、獣の前脚を「誰か」が掴んでる〜〜!!ぎゃぼ〜!(恐)
という発見も、ある(笑)

聖人天使に、果実に草花、おどろおどろしい異形のモノたち。
腹筋割れてるけどデバラな四美神 (笑) など、そのモチーフも多種多様。
しかもどっかユーモラスかつホラーで、見ててホント飽きない。
できればオペラグラスで隅から隅まで観察してみたいものだ。
そう…コレは、日暮らし門_
眺めていたら日が暮れてしまったという〈陽明門〉に通じるモノがある!
家康公にも見せてあげたいわ〜♪♪
きっと手を叩いて喜ぶと思うなぁ〜(笑)

遠くてわかりにくいが、
彫像が着ているローブにも細やかな模様や裾飾りが刻まれており、
まぢ、どっこにも手抜きがない!
ミケランジェロも真っ青な微細で立体な彫り物には、
見てくれ、どぉ〜でぃ!という、石工たちの技術の粋が詰まってるのだろうが、
こぅなったら、とことんいきますか?という「執念」さえ感じられる。
石庭のように「引き算の美」を良しとするニッポン人は、
だからド胆も抜かれるし、アタシのように笑ってしまうのだ。
あまりに「足し算」が多すぎて…(^^ゞ
というものの、下半分は、途中で資金難のために頓挫したかのようにアッサリしてる。
こ〜ゆ〜とこ、よくわかンない(笑)

大通りから1本中に入った所、ホントにこんなとこにあるの?ってくらい、
狭い道を通り抜け辿り着くサンタ・クローチェ聖堂。
下町然とした通りの向こうに、
この街で一番優雅で、豪華で、壮大なバロック建築がある。
レッチェに来たらコレだけは見ておくべし!
コレだけ見るためにレッチェに行くべし!
それくらいスゴイ教会だと思うし、
レッチェバロックの全てが、ココに詰まっている。