スカンノ6. Notte Di Scanno

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現在は観光地として知られているが、
イタリアの中のもうひとつのイタリアともいうべき
独自の伝統や町並みが色濃く残さたスカンノは、
その面影を求め、旅人だけでなく、アーティストたちもまた魅了してきた。

カルティエ=ブレッソンマリオ・ジャコメッリといった写真家が切り取ったスカンノの風景は、
60年あまり経った今でも、驚くほど変わっていない。

ああ〜ココは、カルティエ=ブレッソンの一枚にあった場所だ。

ちょっとした既視感〜デジャヴを感じるほど、クスリと笑ってしまうほど、
まんま変わらぬ姿がそこにある。

黒衣の老婆がいなくても、
祭りの明かりと喧噪があっても、
これがこの町の「顔」なんだな。




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顔といえば…

夜のスカンノはまたガラリと様相を変える。
人っ子ひとりいない、もの音ひとつしない路。

大きな街なら躊躇するはずも
人魂のように浮かぶオレンジ色の街灯が、奥へ奥へと妖しく誘い、
思わずその闇に身を躍らせてしまいそうになる。

そうして歩き出すと、
ものの数分で町の外を走る大きな山道に出てしまう。

まるで……
夢から覚めたかのように、迷宮から放り出されたように、
突然現実の世界に引き戻される。

夢見心地を奪われたくなくて
振り返り、もう一度来た道をたどる。

光と闇に誘われ、
夢遊病者のように、いつまでも歩いていたくなる。

それがスカンノの夜の顔である。
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by 21giova | 2009-06-15 23:58 | ├ スカンノ | Comments(0)

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