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ヌオロ クラフトビールはイタリアでも大人気!

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ボリューミーな朝食を食べた上に、今宵はアグリ飯が待っているというのに、せっかく近くを通るんだから…ええい、行ってまえ!と、クラフトビールを飲みにやってきた(^-^)

島を代表するビール Ichnusaについて以前とうとうと語ったけれど(笑)さすがビール消費量イタリアNO1.と言われるサルデーニャ。大手メーカーの他にクラフトビールを作る醸造所(Birrificio) がたくさんあってビックリしたからだ。

イタリアに初めてBirrificioができたのは、ロンバルディアやヴェネトという北部の州で、ピエモンテでは紀元前560年の遺跡からビールの痕跡が見つかったという。だから醸造所数も突出しているが、人口比率からすると、サルデーニャのソレはすンごく多いんじゃないかと思う。




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こんな所にあるんやろか?というヌオロ(Nuoro) の郊外。新しめの住宅街やハコモノの商業施設が点在する中にあった Brew pub Trulla は、知らなければとても醸造所とはわからない。

ほぼ開店と同時に入店したので奥の方でまだ掃除をしてたが(笑) 快く入れてくれて、この時点で好印象だったんだけど、女性スタッフがそれはもぅ〜シンパァ〜ティコで、たいへん感じの良いお店だった。




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ビール好き3人で立ち上げたンだろうね♪ ひと目でわかる絵に頬が緩む。

地ビールを他店に卸したり瓶詰め商品にして売る醸造所を Birrificio. タップルームがあり食事も提供する醸造所を Brew Pub と呼ぶらしく、ココは後者になる。いやん♪最高じゃん!(≧▽≦)//





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こちらで造っているのは上面発酵のエール1本。看板商品の Mesubirra (右下)は、軽やかな喉越しで延々と飲めるタイプ。アルコール度数も高く香りとコクがグッと深まる Iscurigada はゆっくり味わいたい1杯。いやぁ〜ウマいっ♪ 一気飲みしそうになるのを必死で我慢しました(^^ゞ

今日もお天道サマは絶好調でカンカン超暑い。Ichnusa のレモンビールも然り。こ〜ゆ〜時はビールがンとぉ〜に美味い!ワインじゃあ〜こんなにゴクゴク飲めないし、すぐ汗になるのか酔わないし。とにかく夏のイタリアでは、冷えた白ワインとビールは「水」なんである (違!!)





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USパイントは473ml。さすがはパブ文化な英国?! UKパイントだと568ml になるんだって。でも伊国ではビミョ〜な端数いらんやん?!って思ったのか、計算しやすいようにしたのか、確か1パイント500mlって言ってたような気がする。

わかりやすい明瞭会計でカッフェ並みに安かったビール。あ、我々は300mlで我慢したけど、今のレートだと……うえ〜!考えたくないわ(ToT)/




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パリパリのカラサウはビールの友にも最高!他に何かつまもぅか、と、親切な女性スタッフに相談すると、キノコのフリットがオススメというのでオーダーしたら、、、、、

ワハハ!!!! ちょっと待ってくれ〜!のけぞるほど見事な🍄キノコの山🍄 シイタケに似た肉厚な身とセモリナ粉?っぽい衣のカリカリハーモーニーは、それはそれで美味しかったんだが、ぜ〜んぶ同じキノコなので、さすがに最後は飽きちゃった(^^ゞ

ひと皿のポーションが単一かつ多すぎる…ってよくある話だけど、こんなに大量のキノコを食べたの初めてだわ(笑) ちなみに名物は牛肉のグリルです。

形態は Brew Pub なれど、現時点で Tripadvisor ではヌオロで3位!のレストランになっているTrulla. キノコとナスしか食べてないけど(爆) 雰囲気も含めとってもイイ店だった(称賛2回目(笑) その証拠に、我々が退店する頃は大勢の人たちで席が埋まっておりました。





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🍺🍺 今回のオマケ 🍺🍺

この店も選ばれていた Birraio dell' Anno (ブルワー・オブ・ザ・イヤー)がチョイスしたサルデーニャの醸造所ベスト50 (下の方に掲載) HPもリンクされていて親切なので参考にどうぞ。チラッと見たら、ホントに小さな町にも醸造所があって改めて驚く。

ワインより手軽に作れ、さまざまなテイストにチャレンジすることもできる。ブドウを使ったり、ワイン樽で熟成させたビールは IPAならぬ IGA 〜イタリアン・グレープ・エールという新ジャンルを生み人気なんだとか。うぅむ。伊国のクラフトビール、侮りがたし!




# by 21giova | 2024-02-22 22:00 | ├ ヌオロ | Comments(0)

オリエーナ 羊王国サルデーニャが誇るペコリーノ・サルド

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オルゴーゾロからヌオロに向かう道中、チーズの写真& Prodotti tipici な看板を見かけ、思わず寄り道してしまった町、オリエーナ〜Oliena. 特に探さずとも自然にお目当ての店 Oliena in Vetrina に行き着いたので、アタシたちって出会う運命だったのね(違!!)

外から中が見えず、従業員専用のようなドアを恐る恐る開けると、まぁ〜とっても広く清潔な店じゃあ〜あぁりませんか。

ヒョッコリ現れた東洋人にビックリした先客のおばさま。「あら〜あなたたち日本人なの?ココのペコリーノとワインがあれば最高よ!」と満面の笑みでオススメしてくれたので、迷うことなくPecorino sardo〜ペコリーノ・サルドを量り売りしてもらいました(^-^)




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ペコリーノ・サルドはサルデーニャで作られるペコリーノの総称だ。その中で羊を半野生状態で放牧し、生乳はもちろんレンネットも羊乳を使い、古来からの伝統的手法で作られるペコリーノは、羊飼いのチーズ、またはFiore Sardo〜フィオーレ・サルドといい Slow Food Presidia に指定されている。ちなみに「ウジ虫チーズ」として知られる Casu Marzu も同じ認定を受けている(!!)

チーズを成形する木型に彫られた花模様から “Fiore Sardo〜サルデーニャの花” という可憐な名を持つにも関わらず、見てくれはかなり無骨。これは外皮を燻すからで、熟成が進むと、それって「焦げてる」やん!! と、ツッコミたくなる日焼け大好き欧州人と一緒の色になってきます(笑)





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オリエーナではもぅ1つステキな場所を発見した。

みんな大好きSupermercato. その名も間違いナッシングなCONADだ (≧▽≦)

郊外店って店が広くてゆっくり見れる_いや…楽しすぎて時間を忘れてしまうンだよね♪♪




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さすがチーズ売り場も超充実!!!

ペコちゃんも買いやすいサイズが揃っていて、手軽に購入できる。

専門店でもちゃんとしてくれるけど、真空パックになってるのもイイよね。




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Pecorino Sardoには、熟成が若いDolceと長いMaturoの2種類あり、Maturoの方が日焼け度もお値段も高い。

こんな機会だから…と、先の店で熟成が長いMaturoを切ってもらったんだが、スモーキーな燻製香と羊乳のうま味の相乗効果か、余韻が長く、出汁が効いたような味わいで、とっても美味しかったよ♪



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購入時には、このマークがついているとリアルPecorino Sardo. すりおろした、いわゆる粉チーズでもDOP認定のものがある。この場合、Maturoが使用されるので、これも気軽に買えるアイテムなんじゃないかと思います。





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他にも要チェックなのが、オリーブオイルとワインだ。

町の名を冠している通り、オリエーナ地方が産地として知られる Nera di Oliena は、サルデーニャの土着品種なオリーブの1つで、清涼感溢れる香りと心地よい辛味がサラダや魚介類にピッタリ♪ あっという間に無くなり、もっと大瓶を買えばよかった〜!と後悔したものだ。

また、Cannonau di Sardegna はサルデーニャを代表する赤ワインだが、オリエーナでは、ダヌンツィオ (Gabriele D'Annunzio) 曰く“ Nepente di Olienaを知らないのですか? ああ〜これを一口飲んだら、もう二度と白い崖の影から離れられなくなるでしょう” と絶賛したワイン〜 Nepente di Oliena が有名なんだって。

ぐうぅ〜!これは後で知ったので、もしかしてもしかせんでもCantinaの前をトゥルル〜と走ってたんじゃないかと思うとヒジョ〜に悔しい。

なんでもサルデーニャは世界一の長寿島らしい。その理由として考えられているのが良質なオリーブオイルと羊のチーズ、適量の(!!)赤ワインだという。も〜全部ココに揃ってるやんか〜!(笑) でもって、見所もあったのに、文字通り買い物だけして通り過ぎたオリエーナ。意味もなくゴメン…





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🇮🇹 今回のオマケ 🇮🇹

伊国のスーパーに行くと、左右、両方の棚にビッシリ詰まったパスタの数と種類に驚くことが多いと思う。でもココはサルデーニャ。パスタより圧倒的存在感で並んでいたカラサウに、それもいろんな種類がある様に感心しながら写真を撮ってしまった(^^ゞ でもこれ、ワインのアテにも最高なので、どれ、1つ買っていくとするか。





# by 21giova | 2024-01-20 21:00 | ├ オリエーナ | Comments(0)

オルゴーゾロ2.町の歴史を刻み物語る「ことばを話す壁画」たち

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今回は前回宣言(!!)したように、オルゴーゾロの象徴ともいえるムラーレス(Murales:壁画)をドド〜んと紹介していきます(^-^)

「キミは今ココにいるんだよ♪」とオルゴーゾロを指し「美しさと自然をリスペクトしてサルデーニャを愛そう!」とあるのは、観光客なら思わず撮っちゃうような1枚だ。

そもそも1960年代にファシズムやナチズムからの解放を記念して描かれたものが壁画の始まりとされていて、以降、不安定なイタリア経済や社会への鬱積した思いが壁画へと投影されるようになっていく。だから古い壁画ほど強いメッセージが込められているものが多い。例えば…




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RInascita(再生)と大きく描かれている中には

「ファシスト野郎が帰ってきた!」
解雇反対の闘いにNO!!」
「抑圧反対!」
「農地を領主から開放しろ!」
「女性も男性と共に戦う!」
「サルデーニャは軍事介入無き復興を求めている!」

といった民衆の“心の声”が散りばめられている。




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見ての通りの悲痛な表情は「羊飼いと労働者は地主と政府に対して団結する!」とある。

なんでもサルデーニャ島の木材は、欧州中の鉄道の“まくら木”に利用され、それを見込んだ外様な企業によって土地が不当に搾取されたり、後の農業恐慌などで、そうでなくても貧しかった島民たちを苦しめた。そんな中で止むを得ず犯罪行為が生まれたという。

もちろんそれは悪い事だ。でも…腐敗した政(まつりごと)の下で泣くのは、慎ましく暮らす市井の人々なのだ。今も昔も。うっすらと見える文字は…

Vardamos o non vardamos? ma e questo il problema.
土地(牧草地)を手放すか、手放さないか。それが問題だ。

と、かの有名なハムレットの台詞を引用している。ウィットに富んだというより、自暴自棄なやるせなさを感じてしまう。




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こんな女性たちの声も…。

幼子を抱いた女性は「人を殺す武器を作らないで」と言い、左下では、NYの工場火災によって閉じ込められた女工が129名も亡くなった事を嘆き、女性労働者や家庭内での女性の社会的権利や平等を訴えている。

メット姿の男性たちは「鉱山仕事がどんなか知っていたら、オレは100年でも隠れていただろう」と、過酷な現場を皮肉ってます。





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と、内容が重たいモノも多いけれど、時代を経て変化。今では、バルバジアの暮らしや因習を表現したり、社会や政治に対する普遍的なメッセージや歴史上の人物など、壁画の対象が多岐にわたっている。

嵐が去った後に現れる虹は美しいが
そうしないと見れないっておかしくないか?
嵐がなくても虹が見れるようになれば
この世が祝福で満ちるだろう。

的な事が書いてあるこのポエムは、きっと世界平和を謳っているのだろう。




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画風もさまざまなので、目新しく見飽きることがない。

ココなんて工事中の瓦礫と相まって、まるでインスタレーションみたい。





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おぉ〜!こんなガイドツアーがあるんだね。いや…あるみたい(^^ゞ

坂も多く、入り組んだ道が伸びる町内には150点以上の壁画がある。アタシたちが見たのも「ほんの一部」なので、重要な画を効率よく見て回りたい人は利用するといいかもしれない。

ガイド氏が説明しているのは、前頁で紹介した映画[Banditi a Orgosolo〜オルゴーゾロの盗賊]のポスターの画(右端にチラリ)だ。




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おぉ〜!マモイアーダのカル二ヴァーレの画もあった!ついさっき見てきた人間としては嬉しいことであります(^-^)

今はスマホを向けると手軽に画像翻訳してくれるので、メッセの意味を読み解いて画を見ると印象がガラリと変わると思う。そんな事1つ1つしてたら日が暮れてしまうだろうが(笑) これは?! と思うものは訳して見てみるのもイイと思います。




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ひときわ目を惹く画なのに、正面から撮らないヘソ曲がり(笑)

これはローマ時代から遊ばれてきたというモーラ(Morra)という数拳で、自分の数を怒鳴りながら出して指の合計数を当てるんだって。何語になるんだろ?「Battero は Quattro」「Chimbe は Cinque」になり、この勝負は合計5本になるから右の人の勝ち!になる。

年配者に馴染みのゲームはお隣コルシカ島でも盛んで(無謀にもコルシカ島にも行こうとした(笑) 毎年8月にはモーラの国際大会がサルデーニャで行われるという。




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パスティッチェリアを飾る壁画。

こ〜ゆ〜楽しげな画もそこここにあるので、
見るからに…な壁画の中で、ちょっとした清涼剤とアクセントになっている。





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新しげでPOPな壁画でも「TVの情報を額面通りに受け取るな」と、手厳しいことが書いてあり、油断ならない(笑)

これも時代と共に変化していくのだろう。10年、20年後には、一体どんなメッセージが描かれているのだろう。




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そう…壁画は壁画でもメッセージボード、掲示板のよう。たとえそこに文字がなくても読めなくても、画が雄弁に語りかける。オルゴーゾロの壁画が「ことばを話す壁」と言われるのも納得である。そこには、盗賊の町から壁画の町へと生まれ変わった歴史と軌跡が。住民たちの物語が刻まれているのだ。


【今回のオマケ その1.】
ヌオロからバスだと約30分と比較的行きやすいが、南からだとアクセスがちょっと大変なオルゴーゾロ。そんな時はカリャリから行きやすく、ムラーレス(壁画)発祥の町と言われるサン・スペラーテ(San Sperate)に行ってみるのもオススメ。オルゴーゾロのようなメッセージ色は無く、芸術的な壁画が並んでいます。

【今回のオマケ その2.】
前頁でマモイアーダのカル二ヴァーレが声明のようだと書いたけど、なんとあったのだ!Canto a tenore というユネスコ無形文化財にも認定されているサルド版声明が。羊に子羊、牛の鳴き声を模したハーモニーがたいへん印象的なので貼っておきます。も〜ちょっとトリップするよ(≧▽≦)
こちらの合唱もステキ♪ ←ハマってるし!(笑)





# by 21giova | 2023-12-01 21:00 | ├ オルゴーゾロ | Comments(0)

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